人生について向き合った日。~Start Venture Festivalから~
5/18、ベルサール渋谷ファーストで開催されたSVF(Start Venture Festival)に参加してきた。
参加のきっかけは就活中に登録していたintee(就活エージェントのITプロパートナーズが主催する逆求人イベント)で知り合った男の子からメッセンジャーで案内がきたこと。
私は非常に意識が低くスレた人間なので、自身がベンチャー企業で働いていながら、始めにイベント詳細を見たときは「ふーん。意識高い系のイベントだなあ、、」と感じていた。でも、参加したらなにか学びがあるかもな、くらいの大分消極的で受動的なスタンスで参加することを決めた。
※あとは、自社のド競合の企業の代表が登壇されるので調査しようかな、とかそんな理由だった。笑
しかし、、
参加して、シビレた!!!感情を突き動かされた。
ここ最近悩んでいたことがフッと軽くなるような、正解に近づくヒントを貰えた気がした。
非常によかったのは「自分らしく自由に生きる世界」というテーマでアカツキの塩田さん、OYOの山口さん、ニューピースの高木さん、ライフスタイルアクセントの山田さんの四方が行ったトークセッションだ。この回だけテーマが異彩を放っていて、見る前から興味が湧いた。一瞬アカツキでインターンをしていたこともあり、塩田さんの考え方の素晴らしさは当時一緒に働いていたメンバーから聞いたこともあったので実際にお話を聞けるのも楽しみだった。
そして四方のトークは、「論理で理解するとかではなく、感情にストンと落とし込むような場にする」と冒頭で宣言されていた通りのものだった。講演中は、大げさかもしれないが、会場全体で聞いているみんなの心が動いているような一体感すら覚えた。メモにガリガリまとめるとかハウツーを聞いてインプットするとかではなく、とにかく本質的なところをみんな心を使って落とし込む場だった。
ということでここからどんな内容だったのか、自分がそれによって感じたことを書いていきます。
講演内容とそこから得たもの
自分らしく自由に生きる≒自分のやりたいことをやって生きていくこと
という解釈で概ね問題ないだろう。
まずは、そもそも「やりたいこととは?」というお話。
四方はまさに自分のやりたいことをやっている方たちだが、その前提として「お前らは自分のやりたいことわかってるんだからいいじゃん、それを見つけるのが難しいんだよ!」というこちら側の気持ちを代弁して、まずそこについてお話してくださった。笑
まず、やりたいことに関しては、皆さんも未だに模索することは全然ある。ビジョンを打ち出さなければいけない時、「ほんとにこれでいいのか?」という状態になることもあるそうだ。
高木さんは一時期やりたいことがまだわからない状態でフリーターとして過ごしていた期間があったのだが、それはなにも悪いことではなく、「やりたいことを見つけるまでのゆるやかな保留期間」だったという。この言葉にはすごく救われた気がした。
一方で、やりたくないこととやりたいこととの間で悩んでいること、その状態に「浸ってしまう」のはあまり良くない。浸っていると誰かがヒントをくれる、くれそうという期待を持ってしまう。そうではなく、自分でやりたくないことから離れる勇気、確証はなくてもこれがやりたいことかもしれない、という新しいフィールドに踏み出す行動力も必要だ。
そして、やりたいこととできること、安心安全とお金についてのお話。
今の日本では「やりたいこと(起業・独立など)をすることはお金の面で苦労する」という固定観念が根付いている。参加者の質問の多くにもこの固定観念が見受けられた。
それに対して、例えば「逆に起業をしている人の方が採用市場においては有利だから実は安定している」というように見方を変えることも必要。そして、「やりたいことをやってでもお金は稼げる。辛いことを我慢しないとお金を稼げないという決まりなんてない」ということを理解することが大事だと四方は語った。
やりたいことがあるならそれをやりながらさらにお金も稼ぐにはどうすれば良いんだろう、ということを必死で考えれば良いだけだ。
とはいえ、もちろん安心安全の状態を人は求めるもの。そこでもうひとつ必要になる観点は「やりたいこと」に繋がる「できること」をまずはやってみる、ということだ。自分の行動できる範囲、安心安全状態が一定は確保できる範囲でのことからトライして、そこからやりたいことにどんどん広げていくのが大事なのだ。
最後に味方と資本主義のお話。
味方についてはまず結婚に関しての質問から。「ある女の子と話していたときに、結婚相手に求める一番の条件はお金であると言われたのだが、やりたいことをやることと家族を養う責任のバランスはどうやって取れば良いのか」という質問が出た。これについては、まず結婚と恋愛は全くもって性質を異にするものである、とお話してくださった。結婚とは共同創業である。人生を一緒に過ごす決断をしたら、どうやってその人生(会社)を動かすのか一緒に考えていくのが結婚相手なのだ。だから、そこの価値観を合わせられないのならそれは結婚相手ではなく恋人や友人でいれば良いのかもしれない。恋愛していると「この人しかいない」って思ってしまいがちだけど、価値観に従ってした選択の先には必ずそこに共感してくれる人との素敵な出会いがある。その言葉に、最近まさに生き方に対する価値観の違いが原因で約三年付き合ったパートナーと別れてしまった私にはとても響いた。笑
そして、結婚に限らず、「やりたいことをやっているとすごく孤独なんじゃないか」という質問について。それについて回答されていたのは、「確かに孤独な瞬間もある。でも、この広い世界、必ずそれに共感してくれる人、ひいては実際に手伝ってくれる人、そういった味方がたくさんいるのだ」ということ。とにかく味方は絶対にいる。逆にこの広い世界で共感する人が誰もいないようなことを成し遂げたのなら、それはもう現代アートだ。笑 それももちろん素晴らしいこと!だから大丈夫なのだ。
最後の質問で出た話題が資本主義について。質問者の彼はアフリカに言ってきてプリミティブな価値観に触れたことで資本主義によって決められた価値観に疑問を持つようになったそうだ。「自分らしく自由に生きる」がトークテーマになり、そこに悩む人がこんなにたくさんいる事自体が資本主義のせいではないか。でもそれはどうしようもないことで、そこのモヤモヤをどう解消すればいいか、という質問である。これに対し塩田さんが回答されたのは「資本主義によって価値付けられた世界を今少しずつ、ほんの一部でも変えようとしている。僕はその過渡期自体を楽しんでいるんだ」ということだった。そして、資本主義の世界にいられるからこそ体験できる価値観があるように、今度は社会主義の国に行って実際にそれがどんな状態なのか体感してくればいい。
実は最後のこの質問については、最近退職された大好きだったMGRの退職理由と非常に重なるところがあったので自分にとってタイムリーですごく聞き入ってしまった。それについてはまた今度書きたいと思う。
と、こんな感じで、とてもとても有意義な時間を過ごせた。実は講演中はあえてメモを全く取っていなくて全部記憶から書き起こしているので漏れてしまっていることもあるかもしれない。でも頭ではなく心で聞いたからこそ、心に残った内容を上にはすべて書き留めた。自分の本当にやりたいことを見つけて生き生きした人になるために、今日から、改めて一日一日を大切にまた頑張っていこうと思う。